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夫婦で妊活旅行に行く話
第7章 白浜の…夜は… *

「ねぇ、ののか知ってた?
歯形の事をさ、
愛咬(あいこう)と言うんだってさ。
カーマスートラって知ってる?
その古の教えにはさ、
男性が女性を噛んだらさ
女性はその2倍の強さで
男性の事を噛み返すのが礼儀らしいよ?」

ぴくッとののかが
自分の身体の下で反応を示して
ガバッと身体を勢いよく起こして

「はぁ?ちょっと待ってよ、
ねぇ、透真。それって、
私にお返しに、
透真の事を、噛めって言ってる?」

「え?ののかは、俺の事
嚙んでくれないの?」

「噛みませんっ、噛まないからね?
そんな顔で見ても、噛まないからっ」

「ダメなの?」

そう言ってしゅんっと
眉尻を下げながらこちらを見て来るから

こっちが悪い事をしている気分になってしまう

言われてる事は 噛んでくれ なのだけども

そんな残念そうな顔をされてしまっては
自分の中の良心が痛むのは確かだが

こっちとしてもそれは
お望みだとしても受け入れがたいので

それを望んでいる透真には悪いとは思うけど

「兎に角、私は噛まないし、
透真も噛んじゃダメなのっ」

「だったらさ、ののかぁ。
噛むのがダメなんだったらさ、
キスマークなら良いよね?」

愛咬をして欲しいという申し出を
こっちが断わるとキスマークを
自分の身体に私に残して欲しいと
透真がののかに言って来た

「キスマークなら…良いよ」

噛むのを断わった手前もあって
透真のその申し出を受け入れた

その…噛んで欲しいって言われて
それを受け入れちゃうと
またえっちしてる時に
透真に噛まれちゃいそうだなって
こっちから噛むのをしちゃうと
そうして来そうな気がするし…

ベッドの頭元にの高めの枕を重ねて
透真がそれに持たれ掛かると
ゴロンとベッドの中央に横になって

「さぁ、ののか!準備できたぞ?
どこにでも、ののかの好きな場所に
好きなだけ付けてくれていいからな」

そうは 透真は言ってはくれるが

こっちから相手に自分の所有物だと
自己主張する印を残す様な趣味は
元々私には無いんだけどなぁ~

そうしないと

透真は許してくれ無さそうだし

噛むよりはましと
自分にののかが言い聞かせると

チュウッと透真の胸板に
ののかが自分の手を添えて
唇をすぼめて吸い付くと

赤い内出血痕が残る

「ののか、今付けた跡の上に
重ねて跡を付けてくれない?」

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