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夫婦で妊活旅行に行く話
第8章 白浜観光をしよう! ②
巨人に食べられそうになったり
恐竜に噛まれそうになったりできる
画像を撮れる様になっていて
壁の絵画が飛び出していて
乾杯が出来る様な物や
天空の一本橋を歩く様な物もあって
ののかが真っすぐな廊下に描かれている
階段の上を泳ぐようなイルカの姿を
見下ろしているのをカメラに収めた
結構トリックアートはあるが
気に入ったやつの前でののかが
写真を撮って どうかと尋ねて来ると
俺にもそこに立てやらポーズをこうしろと
割と細かい注文を付けて来る
「それにしても、ここにはまとまった数の
トリックアートがあるんだな、壁面の
スペースに、描かれてるのなら見た事あるが。
ここまで一堂に会すると、十分楽しめるな。
栃木の那須高原や、北海道の富良野にも
トリックアートだけの施設があるんだってさ」
「それは、ちょっと行ってみたいけど。
地味に結構、どこも、遠いし」
「なら、県内にもあるぞ?神戸の
山側の北野にある異人館にも
トリックアートの、異人館があるらしいな」
他にもトリックアートが
楽しめる場所を透真が検索してくれていて
「旅行は、安定期になってからだから。
県内で気軽に妊娠しても、遊びに行ける場所、
もしかしなくても、探してくれてるとか?」
「まぁ、妊娠中の旅行はさ
経過が順調なのが前提だけどな。
妊娠中でも仕事はするんだからさ。
旅行は安定期までは待つとしてもだな、
週末にデート位はしてもいいんじゃない?」
「でッ、デート?」
「何だよ?ののか、その顔は、
夫婦でデートしたらおかしいのか?
ふたりだけど、ふたりじゃないじゃん?」
透真のその言葉に
ののかの顔がぱっと明るくなって
「お腹の赤ちゃんも一緒にデートか…ぁ」
「悪くないと俺は思うけど?
産まれてしまえば、デートにも
当分は行けないじゃん?
だったらさ、行ける内に行ってさ、
色んな事、したいって思うじゃん?」
妊娠しちゃったらお酒も飲めないから
透真と一緒に出来る楽しみが
まぁもちろん お酒もだけど
えっちも今まで通りとは
中々行かないだろうから
減っちゃうのかなぁって思ってたけど
ギュとののかが繋いでいた手を握って来て
その手を透真がぎゅっと握り返して来ると
「なぁ、ののか、手、
恋人繋ぎ…してもいい?」