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夫婦で妊活旅行に行く話
第2章 そうだ、和歌山へ行こう!
「リスペクトするのパンダでいい訳?
ん~、まぁ、90歳で、16頭のパンダの
お父さんだから?言われてみると…90で
そっちも現役って思うと、確かに凄いかもね」
パンダの話をしている内に
車は和歌山城の近くを通っていて
目的地である淡島神社に到着した
「ねぇ、透真、淡島神社のさ
お参りした後ってさ、お昼に
和歌山ラーメン食べるじゃない?
その後はどうするつもりなの?」
「ああ、それ?もう一か所、
白浜にあるご利益ありそうな神社も
お参りして置こうと思ってんだけどさ」
何だろうな 神社に子授けの祈願しに
行くだけなのになんか透真
妙に楽しそうな顔してるしな
透真は…日本神話とか
日本の八百万の神々とかに
興味があるから
単に興味がある場所があるのかもだけど
人形供養で有名な淡島神社に到着して
手水舎で手と口を清めて
本殿のある方へと向かう
本殿でお参りをして
本殿からこちらを見る様に
1000体以上の人形が配置されてる光景は
夜には絶対に見たくないと思う光景だったんだけど
淡島神社の別の場所には無数の
招き猫がこちらを見て笑って居る
ほっこりと癒される空間もあったりして
他にも信楽焼の狸が
沢山並んでて狸達が
こっち見んなしてる様な独特な神社だった
透真が八百万の神々を祭る
末社の所で何とも言えない表情をして
その格子の向こうを眺めていて
こちらを向いたかと思うと
「これは、本殿のあの人形以上の
異様な光景かも?ののか、
ののかも、こっち、こっち来て
この中さ、見て見てみてよ、マジヤバいからさ」
何がどう マジヤバいのか
外の見た目は普通の末社にしか見えないけど
そう真剣な表情でこっちに言って来るから
その格子の向こうを絵馬の隙間から
恐る恐るにののかが覗き込むと
そこには無数の女性用の下着が転がっていて
下着泥棒のアジトか何かなのかと
一瞬疑いたくもなる光景だったが
「女性の願いが叶うらしいよ?
社務所にさ、新しいパンツが
売ってるらしいから、ののかもどう?」
下着…社務所にて販売をしておりますと
丁寧に書かれている案内の張り紙を見ながら
嬉しそうな…笑顔で透真がののかに言って来て
何が嬉しくて脱ぎたてのパンツを
こんな所で奉納するのかと思わなくもないけど…ッ
折角和歌山まで来たのだから
その御利益に肖る方がいいのかな?