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夫婦で妊活旅行に行く話
第4章 白浜観光をしよう! ①

そう言って ののかが
自分が首からぶら下げていた
あの例のパンダの形の
ポップコーンバスケットを

メダルを授与する様にして
透真の首に掛けて来て
そのままトイレに向かって行って

俺は…と言うと

首からパンダの

ポップコーンバスケットを下げて

自分の手にはののかのバックを持って

ののかがトイレから戻るのを
透真が人の流れの
邪魔にならない場所で待って居ると

視線を向けられて居るのを感じてる

気のせいかと思ったが

穴が開きそうな位の視線を感じる

俺…めっちゃ 見られてんじゃん…

その視線の元を確かめる様にして
透真が自分の視線を向けると

3歳ぐらいの小さな女の子が
親に手を引かれて歩いていて

こっちを見て にっこりと笑うと
俺の事をその小さい指で差して来て

『ねぇ~、ママ~、見てぇ~。
あのお兄たんも、莉麻とパンダさんの
ポップコーンおちょろいだよ?』

パンダのポップコーンバスケットは
ブルーの紐とピンクの紐のがあるから

俺が首から下げている
ピンクの紐のパンダを
その女の子がお揃いだと居て来て

手を繋いでいた母親の元を離れて
トトトと小走りで俺の前まで来ると

自分が首から下げている
パンダのポップコーンバスケットを
お揃いだと言いた気に
両手で持ち上げて見せつける様にして
掲げながら見せて来て

「へへへっ。可愛いでしょ?
おちょろい、ね?パンダさん。
莉麻ねパパにパンダさん
買って貰ったの、お兄たんは?」

『すいませんっ、この子、
他の子が持ってるのを見て欲しかったみたいで。
主人が買って与えたら、さっきから
同じ物を持ってる人に話しかけてばかりで』

遠慮する様子もなく
女の子が俺に話しかけて来るので
そう母親が事情を説明して来て
申し訳なさそうに小声で
謝りながら小さく頭を下げて来る

「いえ、お気になさらず」

『ねぇねぇ見て見てあの家族、
娘ちゃんとパパがお揃いパンダ持ってる~』

近くを通りかかった別の
若い女性3人のグループが
俺とその女の子が親子だと思った様で

『何?お父さんパンダ似合いすぎッ
父も娘も可愛いとか、死ねる』

思った事を言いながら
笑いながら過ぎて行ってしまった


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