この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ダンシング・クィーン
第2章 啓子
卒業式が終わり 校庭に出ると 生徒たちが駆け寄って来る
写真をせがまれ 一緒にカメラの中に お邪魔して笑顔を
落としていく
声が聞こえた・・・・
私の顔が 強張る 深呼吸一つ 心に言い聞かせる
・・・頑張るのよ 梨花・・・・
「 先生 」 子犬の様に 尻尾をぶんぶん振って
栄治が近寄って来る
私は・・ 私は・・・ 私は無理やり
笑顔を浮かべ 栄治を見て
「 卒業おめでとう これで お別れね 」
栄治の目が 驚いたように私を見て来る
言いたいことは いっぱい いっぱい 有るけど
後ろを向いて 職員室へ向かった
「 梨花!! なんだよ!!」
栄治 初めて 呼び捨てにして呉れた
私は 止まっては 駄目 職員室に向かうだけ
振り向いたら 涙を 見られるから
走って来る音が聞こえる
栄治お願い 寄って来ないで お願いだから
「 梨花 何で お別れって言うの ?」
栄治が私の腕を掴んで 顔を覗き込んでくる
「私 今日で先生を卒業 家に帰るの 」
「 栄治 卒業して 大学に行くのでしょう」
「 だから・・今日でお別れね・・元気で 」
精一杯の カラ元気で 満面の笑顔で送ってあげる
「 俺 大学行かない 働いて梨花 お嫁さんにする 」
叱られた 子供の様に拳を握り絞めて
・・・もう・・
「 栄治・・ 貴方の事 大好きだった 」
押さえた思いを 口に出して 堪えていた涙が
溢れて来る
「 栄治 大学に行って卒業して 社会に貢献してね 」
最後だな 栄治の瞳を見るの
栄治が私の目を強く見て
・・・さ・よ・う・な・ら・・・ 心で呟いた
栄治の顏を見られない 涙で歪んで行く
私の心 伝えたい・・・
・・・・・・ゴメンネ・・・
私を見つめていた 栄治の手が腕を離して
体の脇にだらんと落ちて行く
私は 振り向かないで 歩くだけ
背中に栄治の視線を感じる
振り向きたい
振り向きたい
振り向いたら きっと
栄治の胸に飛び込んで行く
判って居るから
栄治の視線を振り払い 私は 職員室の中へ・・・・
さようなら 栄治
写真をせがまれ 一緒にカメラの中に お邪魔して笑顔を
落としていく
声が聞こえた・・・・
私の顔が 強張る 深呼吸一つ 心に言い聞かせる
・・・頑張るのよ 梨花・・・・
「 先生 」 子犬の様に 尻尾をぶんぶん振って
栄治が近寄って来る
私は・・ 私は・・・ 私は無理やり
笑顔を浮かべ 栄治を見て
「 卒業おめでとう これで お別れね 」
栄治の目が 驚いたように私を見て来る
言いたいことは いっぱい いっぱい 有るけど
後ろを向いて 職員室へ向かった
「 梨花!! なんだよ!!」
栄治 初めて 呼び捨てにして呉れた
私は 止まっては 駄目 職員室に向かうだけ
振り向いたら 涙を 見られるから
走って来る音が聞こえる
栄治お願い 寄って来ないで お願いだから
「 梨花 何で お別れって言うの ?」
栄治が私の腕を掴んで 顔を覗き込んでくる
「私 今日で先生を卒業 家に帰るの 」
「 栄治 卒業して 大学に行くのでしょう」
「 だから・・今日でお別れね・・元気で 」
精一杯の カラ元気で 満面の笑顔で送ってあげる
「 俺 大学行かない 働いて梨花 お嫁さんにする 」
叱られた 子供の様に拳を握り絞めて
・・・もう・・
「 栄治・・ 貴方の事 大好きだった 」
押さえた思いを 口に出して 堪えていた涙が
溢れて来る
「 栄治 大学に行って卒業して 社会に貢献してね 」
最後だな 栄治の瞳を見るの
栄治が私の目を強く見て
・・・さ・よ・う・な・ら・・・ 心で呟いた
栄治の顏を見られない 涙で歪んで行く
私の心 伝えたい・・・
・・・・・・ゴメンネ・・・
私を見つめていた 栄治の手が腕を離して
体の脇にだらんと落ちて行く
私は 振り向かないで 歩くだけ
背中に栄治の視線を感じる
振り向きたい
振り向きたい
振り向いたら きっと
栄治の胸に飛び込んで行く
判って居るから
栄治の視線を振り払い 私は 職員室の中へ・・・・
さようなら 栄治