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レム睡眠官能姦淫行動障害の僕
第5章 噂のスナック

スナックの薄暗い店内には、僕以外に男性が二人いるだけです。
日曜日の正午近くだから、家庭の主婦は一家団欒で、こんな時間に、こんな所に来るはずもないのかと、僕は当てが外れた思いでした。
千円払ってすぐに帰るのもしゃくなので、ビールをチビチビ飲んでいました。
すると、入口のドアが開いて、一人の女性が入ってきました。
僕は盗み見するように女性の顔を一瞥すると、明らかに50代か60代のおばさんです。
いくらなんでも僕の趣味ではありません。
おばさんは真ん中のカウンター席に座ると、出てきた店主に千円札を2枚渡して、焼酎お湯割りと毒マムシの煮つけニンニク増量を注文したのです。
おばさまは僕を一瞥すると、新参者を警戒するように眉をひそめて、すぐさま高齢の紳士が座っている席の隣へと移動したのです。
高齢紳士もまんざらではない様子で、焼酎お湯割りと料理が出されると、ウイスキーグラスをカチンと合わせて二人で仲良く毒マムシ料理を堪能しています。
僕は横目で様子をうかがいながらビールを飲んでいますと、料理を食べ終えた高齢紳士とおばさんは、イスから立ち上がって肩を寄せ合い、入口の扉を開けて出て行ったのです。
きっと二人は意気投合して、隣のラブホテルにしけこんだのでしょう。
はなから二人が知り合いだったとは思えませんので、噂通りのスナックなんだと僕は納得しました。

