この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第5章 楽しい一夜の裏側で
――と、様々あり、ようやくバーベキューの輪に戻った時だ。
「もう、なにしてたのよ」
顔を見るなり早速、瑞月から文句を言われた。
できるだけ自然に混ざろうと思ったのだが、出鼻を挫かれた格好である。
「わ、悪い……。ほんの一瞬、メモを取るつもりで書斎に行ったら、思ったより長引いてしまって」
「こんな時に、小説?」
瑞月から疑わしそうな眼差しを向けられ、頭を掻きながら苦しい返答に終始する。
「書けそうな時に、できるだけ書きたいとゆーか……。いやっ、それなりに大事なことなんだ。そういった、小さな積み重ねがいずれ――」
しどろもどろに、一体なにを話しているのか。もっと、さらっととぼけてしまえば、たぶん、なんでもないことだろう。
この数日で、瑞月に嘘をつくのが何度目だろうと考えると、かなりの自己嫌悪に陥りそうだ。もちろん、それでも正直には言えないことだらけである。
これで、瑞月の友達全員と、なんらかの身体的な接触を持ってしまったことに――否、初日のアレが夏輝木葉ということなら、三日目には既にそうなっていたわけだ。そう思うと、我ながら呆れる。
止めよう。今、それを考えても憂鬱になるだけ。