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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第1章 夏のはじまりは刺激的に


 そうしていると、誤作動を起こした脳が、奇妙なビジョンを創り出した。

『エッチなお店だよ』

 ――高坂文水。

『滅茶苦茶にして』

 ――松川土埜。

『お兄さんの、スケベ』

 ――夏輝木葉。

「う、あ……」

 俺の上で、出会ったばかりの三人が、代わる代わる姿を変える。各々に魅惑的な裸体を、容赦なく振るった。

 そして、そのビジョンが――

『可能性を開いたのは、お兄ちゃんだから』

 ――最後に、瑞月を映し出した時に。

 ヤ……ヤバい!

 俺はすぐそこに、限界を感じる。

「そ、んな――ダ、ダメだっ!」

 その時を見越したように、〝彼女〟は腰の動きを、しっとりと緩めた。まるで、全てを吸い取るように、女の壺が収縮した。

「うっ――ああぁぁ……!?」

 ビクン! ビク、ビク――。

 最高の快楽と、最悪の感情との板挟み。そんな中で、俺は盛大に果てた。そして、まさにエネルギーを吸い尽くされたように、そのまま意識を失いかける。

「一体……」

 視界を完全に閉ざす寸前に、なんとか口を開くが――。

「だ……誰、だ?」

 その答えの代わりに、〝彼女〟が残したのは、またしても。

 ――クス。

 音にならない、笑みだけ。




【第一章おわり】



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