この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第13章 エピローグ② 願うべき幸せ


     ◆     ◆


 松川土埜と最後に会ったのは、二年前――あの夏の日から、三年後のことだった。

 会いたいです、とシンプルなメッセージがあり、都内にあるカフェで待ち合わせた。

 俺はこの年の春に、島の祖父母の元を離れ、上京していたのだった。

 先に来て、席に座っている彼女を見た時に、挨拶を交わした後で、俺はこんな風に言った。

「なんだか印象変わったね。とても綺麗になった」

 後の言葉は蛇足かと感じたけど、思わず口に出てしまった。

 それくらい、実際に目を奪われるほどだった。

 彼女は少し照れくさそうにした後で。

「コンタクトにしたからかな? あと、元々が地味でしたから、そう感じるだけかと……」

「そんなことないよ。元から、すごく魅力的だった。今は、洗練されたというのかな」

 以前は、どこか危うかった印象。それが、今は感じられない。

「嬉しいな。ありがとうございます」

 彼女がそう言って、はにかんで笑った。その笑顔が、以前のデートの終わりに見せてくれたものと重なり、俺はホッとした想いになった。

 あの四日連続のデートが終わった後、まだ滞在予定は数日間残されていたにも関わらず、松川さんも夏輝さんも東京へ帰ると言い出した。

 理由について二人は言わなかったけど、急によそよそしくなったように感じたのは、例の生配信が予想を超えて話題になったせいと思われ。

 きっと、あれを見た二人が、俺と瑞月に気を遣ったのだろう。そして、その数日前の自分たちとのデートはなんだったのかと、俺に対して怒りを感じたとしても、なんら不思議なことではない。

/879ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ