この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第2章 コーヒーはブラックで


「お迎え、ご苦労さま。コーヒー、勝手に淹れさせてもらったけど」

 そう言って、手にしたマグカップを軽く掲げる。

「もちろん、いいよ。インスタント?」

「ううん、ドリップだよ。棚にあった豆を使わせてもらったの」

「ああ、あのブレンドね。バイト先でも使ってヤツで、結構美味いんだ」

「ふーん」

 そんな会話がどこか空々しく感じられるのは、俺だけだろうか。彼女の愛撫を受けて激しく射精してから、まだ一時間程度しか経っていない。

 彼女の濡れた髪が、シャワー後であることを教える。精液で汚れた身体を流す光景を、ふと妄想してしまった。

「確かに美味しいんだと思うけどさ。私って本来、ミルクと砂糖たっぷり入れないとコーヒー飲めないんだ」

 彼女が口にするマグカップの中身は、話と反するようにシンプルな黒色をしていた。それを目にして。

「ああ、ミルクと砂糖の場所、わからなかった? 今、持ってくるね」

 そう告げて、キッチンに向かおうとするが。

「いいよ」

「え、だけど……?」

「今は、いいの。このブラックの苦さが――丁度、ね」

 そう話した高坂文水は、とても苦そうに顔を歪めながらコーヒーを飲んでいる。

「……」

 俺は今後、この高坂文水と果たしてどのように関わっていくべきなのだろうか。彼女の横顔を眺めながら、様々な想いがこの胸に去来していた。

 しかし彼女たちが別荘にやって来て、まだ二日目の夜。高坂文水にも他の三人にも、本当に惑わされるのは、これからかもしれない。

 俺は理由もなく、そんな予感をしていたのだった。




【第二章おわり】


※読んでいただきましていつも感謝です!
 可能でしたら拍手、エモ、ピックアップなどいただけますと励みになります。

/879ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ