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Love triangle +1
第1章 礼音
「いい加減覚えろよ。もう何度そう言ってる?」

何回伝えたか知れないのに、彼女は相変わらずだった。
まるきり信じていないだけでなく、あまつさえ他の誰かを未だに平然と勧めてくる辺り、彼女が男だったら半殺しの目に遭わせてやりたいくらいの憤怒だった。

「金曜の夜だぞ?先週生理でお預けだった分、今夜は絶対するに決まってんだろ。友達との約束?俺から連絡がくるのを分かっていながら、断る口実にわざと予定を入れてたな?いつまで経っても分からない女には、少々手荒く教え込むしかないな」

真理愛は左右に顔を振るが、礼音に優しさの欠片は残されていなかった。

『可愛くない女の、可愛くない言葉は端から聞く気はない』

この7年で徹底的に教え込まれていた、上下関係。
立場は彼が上で、自分は下。
覆る事は絶対にない。
事ある毎にそれを分からせる為に、無言で強制してくる。
それを拒否する選択肢は、自分には与えられていない。
例え願いが通る確率が低いと事前に知っていても、名を呼び、丁寧に許しを請う。
それを、やらない訳にはいかなかった。
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