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BLUE ROOM
第3章 (1話)第1ステージ 共通パターン 導入編
(1.0.共通ルート)
「うっ・・・・・・。
うぅっ・・・・・・。」
彼女は呻き声を上げながら意識を取り戻した。
目を覚ました場所はいつものベッドの上ではなく、辺り一面を群青色で染め上げられた部屋の床の上であった。
かなり広い部屋だ。
彼女は辺りを見回しながらそう思った。
学校の教室よりずっと広い。
天井の高さはそれほどでもないが、面積で言えば体育館よりも広い。
「うっ!」
頭に鈍痛が走り、彼女は片手で額(ひたい)を抑えた。
痛みが少し収まるまで耐えていると、彼女はふと自分がここに居る経緯を思い出せないことに気付いた。
自らの意思でこの見覚えのない部屋に訪れた記憶はない。
ということは、自分は連れ去られて、ここに閉じ込められたのだろうか?
履物はいつも使っている外履き靴のまま。
自分の名前もはっきり覚えている。
『青絵史乃』。
つい先日二年生に進級したばかりの高校二年生。
・・・・・・そうだ。
確か学校の授業を終えて、そのまま帰宅しようとしている途中で––––––
ダメだ。具体的に何かがあったかまでは思い出せない。
生徒玄関で外履きに履き替えて、いつもの下校途中の道を歩いている所までで記憶が途切れている。
「どこなの・・・・・・ここは・・・・・・?」
何かの実験室のように小綺麗な部屋だ。
ゆっくりと上体を起こしてから、床を手で触って調べてみる。
陶器かガラスのような滑らかな手触り。
爪で弾くとカチカチと硬質な音が鳴る。
正確な材質は判断付かないが、かなりしっかりとした造りをしている。
到底個人で用意できるレベルの建築物とは思えない。
周囲の壁も天井も凝った意匠はなく簡素なデザインをしているが、その中で唯一目立っている箇所があった。
青絵史乃はぼんやりと霧がかった頭を抱えながら、たどたどしい足取りでその箇所へと近付いた。
間近で見れば、他の場所との違いがよく分かる。
考えるまでもなく当たり前の話ではあるが、この巨大な藍色の部屋にも出口はきちんと用意されていたのである。
ただし扉は二つあった。
「・・・・・・。」
青絵は改めて周囲を見回した。
監視カメラなどといった物は見当たらない。
もっとも素人には発見できないよう巧妙に設置されているのかもしれないが––––––
「うっ・・・・・・。
うぅっ・・・・・・。」
彼女は呻き声を上げながら意識を取り戻した。
目を覚ました場所はいつものベッドの上ではなく、辺り一面を群青色で染め上げられた部屋の床の上であった。
かなり広い部屋だ。
彼女は辺りを見回しながらそう思った。
学校の教室よりずっと広い。
天井の高さはそれほどでもないが、面積で言えば体育館よりも広い。
「うっ!」
頭に鈍痛が走り、彼女は片手で額(ひたい)を抑えた。
痛みが少し収まるまで耐えていると、彼女はふと自分がここに居る経緯を思い出せないことに気付いた。
自らの意思でこの見覚えのない部屋に訪れた記憶はない。
ということは、自分は連れ去られて、ここに閉じ込められたのだろうか?
履物はいつも使っている外履き靴のまま。
自分の名前もはっきり覚えている。
『青絵史乃』。
つい先日二年生に進級したばかりの高校二年生。
・・・・・・そうだ。
確か学校の授業を終えて、そのまま帰宅しようとしている途中で––––––
ダメだ。具体的に何かがあったかまでは思い出せない。
生徒玄関で外履きに履き替えて、いつもの下校途中の道を歩いている所までで記憶が途切れている。
「どこなの・・・・・・ここは・・・・・・?」
何かの実験室のように小綺麗な部屋だ。
ゆっくりと上体を起こしてから、床を手で触って調べてみる。
陶器かガラスのような滑らかな手触り。
爪で弾くとカチカチと硬質な音が鳴る。
正確な材質は判断付かないが、かなりしっかりとした造りをしている。
到底個人で用意できるレベルの建築物とは思えない。
周囲の壁も天井も凝った意匠はなく簡素なデザインをしているが、その中で唯一目立っている箇所があった。
青絵史乃はぼんやりと霧がかった頭を抱えながら、たどたどしい足取りでその箇所へと近付いた。
間近で見れば、他の場所との違いがよく分かる。
考えるまでもなく当たり前の話ではあるが、この巨大な藍色の部屋にも出口はきちんと用意されていたのである。
ただし扉は二つあった。
「・・・・・・。」
青絵は改めて周囲を見回した。
監視カメラなどといった物は見当たらない。
もっとも素人には発見できないよう巧妙に設置されているのかもしれないが––––––