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落城
第7章 敗北
しばらくすると、志乃の白い肌がほんのり赤く染まってきた。

「佐々木殿、お願いです。もうやめてください。もうこれ以上は……」

志乃は切羽詰まった声で章介に訴えた。

「どうしました? イキそうなんですか?」

腰を動かしながら章介が尋ねると、志乃は恥入るように小さく頷いた。

「いいじゃないですか。志乃殿が何度イッても勝負には関係ありません。最後に拙者をイカすことができればよいのです。好きなだけイッください」

「でも……」

志乃はむずがったが、章介が腰の動きを速くすると、快楽の波に飲み込まれてしまったように激しくよがり出した。

「あ、あ、あ……あんっ……ダメ、イッちゃう……ハァハァ……佐々木殿、お願い、笑わないで……」

「笑わないですから、遠慮なくイッていいですよ」

パンパンパン。章介が腰を激しく突き入れる。その動きに合わせるように志乃も下から腰を突き上げる。

「ハァハァ……イッちゃう、イッちゃう……イク、イク、イク……」

志乃の身体が小刻みに震えてきた。

「志乃殿、いきますよ!」

章介は、最期の一撃とばかりに腰を深くねじり込み、志乃の子宮を突き上げた。

「イクぅぅぅぅぅっ!」

志乃はつんざくように叫ぶと腰をガクガク震わせた。肉襞が肉棒を全部飲み込んだまま、ギューッと雑巾を絞るように締め付けてくる。

「これは凄い、もの凄い締め付けだ。最高ですぞ、志乃殿」

章介は、淫靡に微笑みながら震える志乃の身体をギュッと抱きしめた。

志乃は目に涙を浮かべた。ついに夫以外の男との交合で快楽の頂点を極めてしまった。自分が情けなかった。清七郎さん、ごめんなさい――。志乃は心の中で謝った。
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