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父子の夜
第15章 満月の夜の獣たち
鉄平がポンポンと自身の脇の畳を叩く。
「雄平、ここに座れ」
鉄平の命令に、即座に応える雄平。指定されたその場所に姿勢を正して正座する。
(ワンコみたいだな…)
普段は猫のようで、時々犬のようになる。
今はクリクリした大きな瞳を潤ませて鉄平を見つめている。
目には見えない尻尾を振りながら、凛々しい顔つきを見せるその様はチワワか柴犬のようだ。
もう表情からして、しゃぶらせてもらえると確信している。しかし……。
「それはな、雄平」
鉄平も起き上がり、ジーンズと青い布地に星柄の入ったトランクスを脱ぎ捨てる。
そして露になる鉄平の巨大な逸物。
雄平の目がソレに釘付けになっている事を知りながら、雄平の前に胡座をかいて座る鉄平。
「ひとりより二人でやった方が気持ちいいからだよ」
雄平は吸い寄せられるように鉄平ににじり寄り、ソレにそっと手を伸ばすが、やんわりと振り払われる。
「まだ話の途中だろ」
「…………」
雄平は無言のまま手を引っ込めた。