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父子の夜
第7章 蛍光灯の下で
鉄平にとってそれは、
『淫らな行為へのゴーサイン』
となる。
「…んっ…!!」
雄平は太い蔓に巻き付かれるように鉄平の逞しい二本の腕に小さな体を拘束される。
そして、身動きの取れないまま、激しく…執拗に唇を貪られ鉄平のタンクトップに必死にしがみつく。
ちゅくッくちゅッちゅくッ…
「ぷはっ!はぁはぁはぁはぁっ!」
苦しさに堪えきれず、もがきながら唇を離し、雄平は荒々しい呼吸音を響かせる。
いつもは暗い闇の中だが、今日は蛍光灯の下、鉄平の顔もよく見える。
ゆっくり酸素を吸い込みながら見る鉄平は……。
「雄平……」
今度は鉄平から唇を寄せてきた。それを、雄平は頬を紅潮させながら受け入れる。
目の前の鉄平は獣なんかじゃなかった。
しかし、いつも雄平が見ていた、陽気に笑う鉄平でもない。
伏し目がちな視線を雄平に向け唇を重ね、唇を一旦離すと雄平の目を真っ直ぐに見つめてきた。
長い睫毛の下の澄んだ瞳は雄平の心を鷲掴みにする。
「雄平、舌出せ」
初めて見る色気のある顔。
それに目を奪われたまま、口を開き、舌を伸ばした。