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フレンズ
第1章 フレンズ
「紗奈は…
前から好きだったのよね?
富樫君のこと」

私はゆるゆると頷いた。

「なら、
どうして私が富樫君を好きって言った時、
反対しなかったの」

「文香と富樫に
付き合ってほしかったから…」



本心だった。

文香の恋が成就するのを、
本当に願っていた。

「紗奈自身の気持ちはどうなの?」

「私は…」

「ゆずってあげようって思ったの?」

「ちがう、そんなんじゃない。
ただ、文香は親友だからだよ」


私がひと息に言うと、
文香はうなだれるようにうつむいて、
話し始めた。


「私、あれからずっと考えてた。
それで、私もいけなかったんだって思ったの…。

紗奈が富樫君を好きなの気づいてたのに、
気づかないふりをしてた。

私も彼を好きになっちゃったから。

だからね、
紗奈の気持ちに気づかないふりして
先に富樫君を自分のものにしちゃおうって思ったの」

そう言って文香は唇を噛んだ。

「だけど、富樫君と一緒にいるうちに、
私の中で予感めいていたものが、
本当だとわかった。

…富樫君も、
紗奈のことが好きだ、って」





体の血の気が引いてゆく。

まさか文香が、富樫の思いに気づいていたなんて。

それがどんなに苦しいことかは、
想像すればすぐにわかる。



何も言えずにいると、文香が口を開いた。

「…親友って、辛いね。
相手の想いが、言わなくても分かっちゃうの」
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