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第4章 　Call 4

（2）検査
佳穂は仲町台までタクシーで行くことにした。
かなり肌寒かったのだ。

タクシーの暖かな後部座席に滑り込んだ。
運転手にこう告げる。

「仲町台のMレディースクリニックまでお願いします」
「わかりました」

そう言うとタクシーは滑るように走ってゆく。
仲町台まではほんの数分だった。

料金を支払いタクシーを降りる。
目の前にはMレディースクリニックの看板が見えた。

その白い2階建ての建物に入ってゆく。
受付で予約していたことを話した。

「樋口さんですね。保険証お預かりします。それと問診票の記入をお願いします」

佳穂は問診票を受け取り大きなソファーに腰かけながら記入してゆく。

最後の生理はいつだったとか、最後のセックスはいつだったとか、出産経験はあるかとか、そんな事を記入していった。

不正出血の事も記入するのを忘れなかった。
問診票を受付に返した。

そして、暫く待つ事数分。
名前が呼ばれたので看護師が案内してくれる診察室に入っていった。

そこには大きな机を前にして椅子に腰かける初老の男性が居た。
その男性はMレディースクリニックの院長の様だった。