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エビアンの朝
第1章 エビアンの朝

「俺に、早く脱がしてとか言っておいてサッサと脱いでから…」
「…うそでしょ?」
「ベッドに倒れこんでそのまま爆睡。だから何もしてません」
「分かった。あのさ。きみはどうして…」
「でもキスはしました」
「えっ、キス?」
「抱きつかれて、もうネットリすごいディープキスを」
「ああ…それは.…」
ベロンベロンに酔っ払ったわたしならやりかねない。ワインと呼ばれる赤い液体を過剰に摂取した時の自分への信頼性は、残念ながら低いと言わざるを得ない。
いつの間にか目の前に立った彼の手が、床に座り込んでいるわたしに向かってスウッと伸びてきた。
「あ…」
触られると思い、ビクッと震えた手からエビアンの瓶が取り上げられ、わたしのすぐ横にドサっとへたり込んだ彼の喉がゴクッと鳴る。
「うまい」
体温が感じられるほど彼との距離が近い。
彼の腕と、剥き出しの自分の肩が触れ合う痺れるような予感に、いきなりそのあたりの肌が熱くなった。それと同時に、下着だけの自分の体が痛いほどリアルに意識される。
この状況に緊張した喉がカラカラに乾いてくっついてしまいそうで、思わず唾を飲み込んだら、自分の喉もゴクッと鳴った。
𝑭𝒊𝒏
「…うそでしょ?」
「ベッドに倒れこんでそのまま爆睡。だから何もしてません」
「分かった。あのさ。きみはどうして…」
「でもキスはしました」
「えっ、キス?」
「抱きつかれて、もうネットリすごいディープキスを」
「ああ…それは.…」
ベロンベロンに酔っ払ったわたしならやりかねない。ワインと呼ばれる赤い液体を過剰に摂取した時の自分への信頼性は、残念ながら低いと言わざるを得ない。
いつの間にか目の前に立った彼の手が、床に座り込んでいるわたしに向かってスウッと伸びてきた。
「あ…」
触られると思い、ビクッと震えた手からエビアンの瓶が取り上げられ、わたしのすぐ横にドサっとへたり込んだ彼の喉がゴクッと鳴る。
「うまい」
体温が感じられるほど彼との距離が近い。
彼の腕と、剥き出しの自分の肩が触れ合う痺れるような予感に、いきなりそのあたりの肌が熱くなった。それと同時に、下着だけの自分の体が痛いほどリアルに意識される。
この状況に緊張した喉がカラカラに乾いてくっついてしまいそうで、思わず唾を飲み込んだら、自分の喉もゴクッと鳴った。
𝑭𝒊𝒏

