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S-Horror
第1章 月光
「……うわぁっ……はぁっ…はぁっ…」
気がつくと、俺は自室のベッドの上で跳ね起きていた。
【…なんで俺はここに…】
夢?…夢だったというのか。
部屋着のTシャツと短パンだった。
汗だくということ以外、普段通りに思えた。
下に降りると…「今日から2学期なのにいつまで寝てるの…」と、母に小言を言われた。
とにかく学校だ。
怜奈に確かめれば夢かどうかはっきりする。
「おはよ…」
俺はクラスメイトに適当な挨拶をしながら自分の席に鞄を置いた。
「おいっ、彰…どうしたんだよ…すっげぇ顔色悪いぞ…」
声をかけてきたのは聡だった。
「そうか?…寝不足だからだろ…聡も昨日は付き合わせて悪かったな…」
「そりゃ、俺達もお前一人残して悪かったけど…」
【はぁ?…ひとり?…】
それより俺は教室を見渡した。
「怜奈はまだか?…聡も怜奈、まだ見てない?…」
蒼褪めたのは聡だった。
「…怜奈って…三橋怜奈のこと言ってんのか…」
「三橋?…何言ってんだよ…怜奈は怜奈だろ…俺の彼女の…」
聡は俺の腕を掴んで教室の隅まで引っ張っていった。
そして小声で話し出した。
「新学期早々、冗談なら趣味悪すぎんぞ…三橋怜奈はお前がこっぴどくふった女だろ…あんなブサイクが生意気だとか言って、カーストトップだったお前が他の奴らにも無視するように仕向けた…そして飛び下りたんだ…学校はいじめはなかったとか言ってたけど…中にはお前のせいで自殺したなんて噂してる奴もいるんだ…ちょっと大人しくしてろよ…」
【何言ってんだよ…そんなバカなこと…】
ホームルームのチャイムが鳴った。
結局、それっきり聡とは口をきかなかった。
その日の下校途中、聡がトラックに跳ねられ死んだ。
俺は何がなんだかわからなくなっていた。
怜奈の席はクラスに在るのに、誰も怜奈のことを話題にしない。
そして俺も間違いなく避けられていた。
【あぁ、そうか…カーストトップじゃなくなってた…】
聡が亡くなる日の朝言ったことは全て真実だと思い出していた。
夏休み最後の日は、やはり最悪の悪夢だったというわけだ。
葬儀の参列の中に美春の姿を見つけた。
俺はなんだか気まずくて声をかけることもできなかった。
焼香を済ませて葬儀場から立ち去ろうとしていた。
誰かに肩を叩かれ振り向くと美春が立っていた。
【なんで笑顔…】
気がつくと、俺は自室のベッドの上で跳ね起きていた。
【…なんで俺はここに…】
夢?…夢だったというのか。
部屋着のTシャツと短パンだった。
汗だくということ以外、普段通りに思えた。
下に降りると…「今日から2学期なのにいつまで寝てるの…」と、母に小言を言われた。
とにかく学校だ。
怜奈に確かめれば夢かどうかはっきりする。
「おはよ…」
俺はクラスメイトに適当な挨拶をしながら自分の席に鞄を置いた。
「おいっ、彰…どうしたんだよ…すっげぇ顔色悪いぞ…」
声をかけてきたのは聡だった。
「そうか?…寝不足だからだろ…聡も昨日は付き合わせて悪かったな…」
「そりゃ、俺達もお前一人残して悪かったけど…」
【はぁ?…ひとり?…】
それより俺は教室を見渡した。
「怜奈はまだか?…聡も怜奈、まだ見てない?…」
蒼褪めたのは聡だった。
「…怜奈って…三橋怜奈のこと言ってんのか…」
「三橋?…何言ってんだよ…怜奈は怜奈だろ…俺の彼女の…」
聡は俺の腕を掴んで教室の隅まで引っ張っていった。
そして小声で話し出した。
「新学期早々、冗談なら趣味悪すぎんぞ…三橋怜奈はお前がこっぴどくふった女だろ…あんなブサイクが生意気だとか言って、カーストトップだったお前が他の奴らにも無視するように仕向けた…そして飛び下りたんだ…学校はいじめはなかったとか言ってたけど…中にはお前のせいで自殺したなんて噂してる奴もいるんだ…ちょっと大人しくしてろよ…」
【何言ってんだよ…そんなバカなこと…】
ホームルームのチャイムが鳴った。
結局、それっきり聡とは口をきかなかった。
その日の下校途中、聡がトラックに跳ねられ死んだ。
俺は何がなんだかわからなくなっていた。
怜奈の席はクラスに在るのに、誰も怜奈のことを話題にしない。
そして俺も間違いなく避けられていた。
【あぁ、そうか…カーストトップじゃなくなってた…】
聡が亡くなる日の朝言ったことは全て真実だと思い出していた。
夏休み最後の日は、やはり最悪の悪夢だったというわけだ。
葬儀の参列の中に美春の姿を見つけた。
俺はなんだか気まずくて声をかけることもできなかった。
焼香を済ませて葬儀場から立ち去ろうとしていた。
誰かに肩を叩かれ振り向くと美春が立っていた。
【なんで笑顔…】