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Squall(スコール)〜ボクっ娘は雨に濡れて拾われる
第5章 雨
「キッチンの隣にダイニングルームがあってな。そっちで食ってたんだが、家政婦さんがコロナにかかっちまって」
「ああ」
だから宅配ピザを頼んだと彼は言いたいらしい。納得したスミカが立ち上がった。食器を持ち、彼に教えてもらったドアを開ける。
「キッチンに冷蔵庫がある。牛乳とオレンジジュースが入ってるから勝手に飲んでいい。グラスはその辺のを適当に使え」
後ろから彼が言う。
「はい。ありがとうございます」
振り返った彼女の耳に「チッ」と小さな舌打ちが聞こえた。それが彼のクセのようだ。
ドアを閉め、左右に伸びた薄暗い廊下を右へ、ゆっくり歩いて行く。キッチンはスミカが予想していたほど広くはなかった。と言っても以前に住んでいたアパートのそれよりはずっと広い。
ガスコンロと流し、食器棚は大きかった。
大きな冷蔵庫もある。どれも使い込まれた感じだ。ピカピカの新品は一つもない。
「ああ」
だから宅配ピザを頼んだと彼は言いたいらしい。納得したスミカが立ち上がった。食器を持ち、彼に教えてもらったドアを開ける。
「キッチンに冷蔵庫がある。牛乳とオレンジジュースが入ってるから勝手に飲んでいい。グラスはその辺のを適当に使え」
後ろから彼が言う。
「はい。ありがとうございます」
振り返った彼女の耳に「チッ」と小さな舌打ちが聞こえた。それが彼のクセのようだ。
ドアを閉め、左右に伸びた薄暗い廊下を右へ、ゆっくり歩いて行く。キッチンはスミカが予想していたほど広くはなかった。と言っても以前に住んでいたアパートのそれよりはずっと広い。
ガスコンロと流し、食器棚は大きかった。
大きな冷蔵庫もある。どれも使い込まれた感じだ。ピカピカの新品は一つもない。