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波乗りの浜
第1章 波乗りの浜
 ⑦

「つまりぃこの3日間、一緒にサーフィンしたいって事よっ」

 え、そういう事なのか?…

「うん、そうなの…」
 ようやくだいたいは理解できた…
 のだが、まだ解せない。

「もう…」
 イライラしながら話してくる。

 なんとJKはこの地区代表の全日本クラスのサーファーだというのだ…
 だが親からの猛反対を受けサーフィン禁止令を食らい、サーフボードを始め関連の道具の全てを没収されてしまったという。

「受験勉強しろってさぁ…」
 そして行きつけのサーフショップにまで手配されてしまい、完全に四面楚歌の状態になってしまったのだという…

「夏休みの夏季講習していたの…」
 その講習中に眼下の海を眺めていたら絶好の台風スウェル…
 そして俺の波乗りの姿が見えて、居ても立ってもいられなくなってしまったのだそうだ。

「まぁ、この波を見ちゃったらなぁ」
 サーファーならば今日の波は涎モンである…
 それに間違いなくあと2日間はこのコンディションは続くであろう。

「なんとかさぁウェットスーツは持ち出せたのね…」
 
「なるほど、あとはサーフボードだけか…」
「うん…」

「ま、いいか…」
 そう、ま、いいか…なのである。
 幸い父親は命に別状は無いし、それにこの全日本クラスというJKは可愛いいし…

 男なら…
 男ならば、これを断る手は無い…

 それに…
『据え膳食わぬは男の恥』とも云うし…

「わかった…じゃ、JKを誘拐だな…」
「うん、やったぁ」

 だが、リスクしかない…

「いいじゃん、波に乗れてさぁ…
 こんな可愛いいJKにもさぁ…」
 
 乗れるんだよ…

 満面に笑みを浮かべてそう言ってくる。

 確かにいい波に乗れて…
 この可愛いいJKにも乗れる…

「いいこと云うなぁ」
「それに、絶対にJKってバレないようにするからさぁ」
 そういいながら髪を後ろで結んでいく。

「お、いいな、うん、ギリ、大学生に見えるかも…」


「でしょうっ、じゃあさぁ、アソコ、アソコのラブホ行こう」
 そうにこやかな笑顔で山の稜線に見えるラブホテルを指差す。

「あ、うん…
 だが、その前にメシだ、ハラ減った」
 こうして俺と全日本クラスのJKサーファーガールとの3日間のサーフトリップが始まる…

 ただ、リスクたっぷりで、デンジャラスなサーフトリップだ…




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