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ex-girlfriend
第2章 僕の家族
「お邪魔します」と言って押さえてあげてるドアをすり抜けて入る彼女は、少し驚いた顔をしている。
鍵を締めて、
「ほら。
中に入って?」と促しながら、
靴を脱ぐと、
彼女も靴を脱いで二人の靴を揃えて向きを変えてくれるのを見ながら、
殆ど使ってない革のスリッパを出してあげた。
「うがいと手洗いって言うんだよね?
こっちが洗面所だよ?」と先に立ってドアを指差すと、
「小林くんもうがいと手洗いしないとね?」と笑う。
ボウルが二つ並んだ洗面台に並んで、
うがいと手洗いをして、
鏡越しで目が合って、なんだか恥ずかしくなって、
素っ気ない態度でキッチンペーパーのボックスを指差すと、
「そこはタオルじゃないのね?」と言った。
「んー。
洗濯物、増えるじゃん」と言うと、
「そっか」と言って、
少しゴワゴワするペーパーで手を拭くのをぼんやり見ていた。
彼女の柔らかくて繊細な手には、
ちょっと質感が固いのかもな…と思った。
「奥のリビングに行ってて?
コーヒー淹れるよ」と言うと、
寝室から物音がする。
彼女が廊下で立ち止まって、
僕を見上げる。
「あ…」と声が出てしまって、
「起きちゃったかな?」と言って、
寝室のドアを開けると、
ゴソゴソとオモチャのぬいぐるみを咥えて首を振って暴れてる僕の相棒がこっちを観て、小さく吠えた。
「あら?」と呟く彼女に、
「犬、平気だよね?
僕の家族…」と紹介する前に、
屈み込んだ彼女の腕の中に、
ちゃっかり僕の相棒は飛び込んで、
勝手に彼女に熱烈なキスをしていた。
鍵を締めて、
「ほら。
中に入って?」と促しながら、
靴を脱ぐと、
彼女も靴を脱いで二人の靴を揃えて向きを変えてくれるのを見ながら、
殆ど使ってない革のスリッパを出してあげた。
「うがいと手洗いって言うんだよね?
こっちが洗面所だよ?」と先に立ってドアを指差すと、
「小林くんもうがいと手洗いしないとね?」と笑う。
ボウルが二つ並んだ洗面台に並んで、
うがいと手洗いをして、
鏡越しで目が合って、なんだか恥ずかしくなって、
素っ気ない態度でキッチンペーパーのボックスを指差すと、
「そこはタオルじゃないのね?」と言った。
「んー。
洗濯物、増えるじゃん」と言うと、
「そっか」と言って、
少しゴワゴワするペーパーで手を拭くのをぼんやり見ていた。
彼女の柔らかくて繊細な手には、
ちょっと質感が固いのかもな…と思った。
「奥のリビングに行ってて?
コーヒー淹れるよ」と言うと、
寝室から物音がする。
彼女が廊下で立ち止まって、
僕を見上げる。
「あ…」と声が出てしまって、
「起きちゃったかな?」と言って、
寝室のドアを開けると、
ゴソゴソとオモチャのぬいぐるみを咥えて首を振って暴れてる僕の相棒がこっちを観て、小さく吠えた。
「あら?」と呟く彼女に、
「犬、平気だよね?
僕の家族…」と紹介する前に、
屈み込んだ彼女の腕の中に、
ちゃっかり僕の相棒は飛び込んで、
勝手に彼女に熱烈なキスをしていた。