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ex-girlfriend
第2章 僕の家族
「あの後、そんなことがあったのね?」と、
しんみりした口調で彼女が呟く。
「でも、その後、
海外赴任になったんだよね。
二年間、上海に」
「まあ。
その時、ミリオンは?」
「母さんが面倒みてたんだ。
で、帰国して、そのままかなと思ったら、
散歩で転んで骨折ったりしたから、
また、僕の処に戻ってきたんだ」
「そう。
だから、連絡、つかなかったのね?
あの頃…」
そう言って、彼女はとても沈んだ顔をした。
どこを観ているのか判らないほど、
心が何処かにいってしまったような表情に、
僕の方が不安になってしまって、
思わず彼女を抱き締めた。
「あの頃は…、なんかカオスだったな。
美穂ちゃんは、調停してたんだよね?
僕は離婚した後だったけど、
調停に不利になるといけないかなって思って、
会ったりするのも遠慮してたんだよね。
そしたら、上海に行くことになってさ。
ちゃんと言っておかなかったっけ?
ごめん」と言うと、
彼女は首を横に振って力無い顔で微笑んだ。
「そういえば、どうして結婚したの?
おまけに、すぐに離婚しちゃってたのよね。
言ってくれなかったら、
知らないままだったかも」と言われて、
僕は頭を掻いた。
「んー。
どうしてかな?」と言いながら、
その頃のことを整理するみたいに彼女に話した。
しんみりした口調で彼女が呟く。
「でも、その後、
海外赴任になったんだよね。
二年間、上海に」
「まあ。
その時、ミリオンは?」
「母さんが面倒みてたんだ。
で、帰国して、そのままかなと思ったら、
散歩で転んで骨折ったりしたから、
また、僕の処に戻ってきたんだ」
「そう。
だから、連絡、つかなかったのね?
あの頃…」
そう言って、彼女はとても沈んだ顔をした。
どこを観ているのか判らないほど、
心が何処かにいってしまったような表情に、
僕の方が不安になってしまって、
思わず彼女を抱き締めた。
「あの頃は…、なんかカオスだったな。
美穂ちゃんは、調停してたんだよね?
僕は離婚した後だったけど、
調停に不利になるといけないかなって思って、
会ったりするのも遠慮してたんだよね。
そしたら、上海に行くことになってさ。
ちゃんと言っておかなかったっけ?
ごめん」と言うと、
彼女は首を横に振って力無い顔で微笑んだ。
「そういえば、どうして結婚したの?
おまけに、すぐに離婚しちゃってたのよね。
言ってくれなかったら、
知らないままだったかも」と言われて、
僕は頭を掻いた。
「んー。
どうしてかな?」と言いながら、
その頃のことを整理するみたいに彼女に話した。