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ex-girlfriend
第3章 僕の結婚
静かに話を聴いてくれてた彼女の背中をそっと撫でてみる。

もしかしたらつまらない長話に、眠ってしまったのかなと思っていたけど、
彼女は腕の中で僕を見上げて、

「小林くん、優しいのね?」と微笑んだ。


そして、
「小林くんと結婚出来てたら良かったのにな…」と呟くと目を閉じてしまう。


閉じた目尻から、
ポロリと涙が零れ落ちるので、
驚いて抱きしめ直すようにしてその涙を唇で受け止めた。



「下手くそだったし、
痛がらせちゃったりしたけど、
僕たち、ほら。
セックスもしたのに…。
なんで突然、美穂ちゃん、結婚したの?
僕は…ちゃんと就職して、
仕事が軌道に乗ったらプロポーズするつもりだったよ」
と言うと、

「ごめんなさい。
でも…確かに最初は痛かったな」と、
少し戯けた顔で笑うので、
僕は少しはぐらかされたような気持ちになった。


「小林くんのこと、忘れたことはなかったよ。
私も、小林くんと結ばれたかった。
でも…」


そう言って、彼女はポツリポツリと話をしてくれた。
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