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第5章 消えた彼女

部屋に入ると、

「あらあら。
汗、かいちゃってるわね？
あっちにシャワールームがあるから、使って？
あ、ちょっと待ってね」と、
スタスタと階段を昇ると、
手にTシャツと下着を手に降りてきた。


「これ、うちの旦那さんのヤツ。
新品だから使って。
返さなくて良いから」と渡してくれて、

「タオルはここにあるから。
使ったらそこの籠に入れてね？」と言い残して、
スタスタとキッチンの方に行ってしまった。



確かに汗臭くなってしまって気持ち悪いほどだったから、
シャワールームを使わせて貰った。

置いてあるシャンプーやボディソープは、
彼女のと同じだと気づいて、
僕は深く香りを吸い込んでたら、
情けないことに涙が溢れてしまっていた。