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ex-girlfriend
第5章 消えた彼女
「ありがとうございました」と言いながらキッチンを覗くと、
ちょうど紅茶を淹れてくれる所だった。


「こちらこそありがとうね?
まさか、あんなに薪割りやってくれるとは思わなかった。
バイト代、払わなくちゃいけないわね?」と笑いながら、
クッキーやサンドイッチを勧めてくれた。


「美穂さんは一緒じゃなかったのね?」と、
ここに来た時に言われたことをもう一度訊かれたので、
僕は正直に話し始めた。


この前、ここに来た後、
僕の家に戻って朝まで一緒に過ごしたのに、
朝、起きたら彼女が居なくなっていた。

彼女の家に行ったら、
引っ越ししていた。

プロポーズするつもりだったから
探してるけど、
電話も繋がらないし、
メッセンジャーで連絡しても既読にならないってことも伝えて、
連絡先を知りませんかと言ってみた。


でも、その女性が知ってるのは、
僕が知っている、繋がらない彼女の携帯電話だけだった。
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