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雨宮さんちのバレンタインとホワイトデー
第5章 2月13日の夜の話……*

ののかが宿泊者特典の
ハニートーストのメニューを見ながら
透真にどうするか訊いて来て

「それともスタンダードなやつ?
あ、でも、今月のバレンタイン
限定のやつにする?ショコラの…って
ダメじゃん、透真チョコ苦手だし…」

「まぁ、それは明日でもいいじゃん。
今はさ、とりあえず注文した
このテーブルの上を片付けないと」

ガーリックライスの上に
カットステーキが乗ってる物

シーザーサラダと
カプレーゼに クアトロフォルマッジ
それから 生春巻きにカマンベールのアヒージョ
ウニとイクラのパスタとオニオンリングのフライ

「って、オニオンリング、多くない?」

大皿の中央にドーンと
オニオンリングがそびえ立っていて
その周囲にフライドポテトと
唐揚げも乗ってるんだけども

「嫌いだったっけ?
オニオンリングさ、
ののか、好きだったでしょ?」

「モスバーガーの
オニオンフライは美味しいでしょ?」

食事を済ませて
皿をテーブルの上で一応重ねて纏めると

透真がソファの上で寛いで
大きなテレビを見ていて

「確かにラブホだから、普通のホテルとも
確かに勝手は違うけど、寛げるし…。
そう言う事をするのに関しては、
専用なだけあって、向いてるしさ。
折角あるし、カラオケでもする?
まぁカラオケボックス並みには
歌う曲はさ、無いだろうけど」

「まぁ、折角あるなら
数曲ぐらいなら歌ってもいいけど」

それから適当に
数曲お互いに選曲して歌った頃に

「ああ、そうだ…実はさ
この部屋の売りはまだあるんだよね~」

そう透真が言って来て

この部屋の売りって
この広さでも大きなテレビでも
あの寝心地のいいベットでもないの?

ましてや 
露天風呂とお洒落なデイベッドでもなく?

かと言って
サウナと岩盤浴でもなくて?

って事はカラオケでもないよね?

透真がソファから立ち上がると
そのままベッドの方へ向かったので
ののかもそれに続いて
ベッドの方へ向かった

透真がコントロールパネルにあった
スイッチを押すと 私に
あっちを見ててと言ったので
透真が指さした方をじっと見ていると


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