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バガテル第25番イ短調 (エリーゼのために)
第1章 エリーゼのために…
152
僕と舞香ちゃんの二人で歩きながら葵さんの元お屋敷の坂に差し掛かった時であった…
突然、舞香ちゃんは…
「最近はピアノの調べの音が全然しないのよねぇ」
と、お屋敷を見上げながらそう言ってきたのである。
「えっ?」
僕はその彼女の言葉にドキンとしてしまい、歩みを止めた。
「ほら、いつも夕方にこのお屋敷からさぁ、美しいピアノの調べが聞こえていたのよね…
駿くんは気づかなかった?」
舞香ちゃんはそう話してくる。
「え、あ、う、うん…」
「前はさぁ『エリーゼのために』が多かったけどぉ…
春頃あたりからはさぁ、あの、なんだっけかなぁ?
穏やかで優しい感じの曲…」
「G線上のアリア…」
「あっ、そうそう、それよ、その優しい感じの『G線上のアリア』みたいな、穏やかで優しい調べに変わったのよねぇ…」
そう言って、僕を見つめ…
「駿くんピアノの曲に詳しいんだ?」
と、訊いてきた。
「え、あ、いや、たまたま…」
僕は慌てて誤魔化す。
「前はさぁ、なんかさぁ、逸る感じでさぁ、まるで呼んでいる様なアップテンポな『エリーゼのために』がよく聞こえていたのに、春頃からあの穏やかで緩やかな調べに変わってきたのよねぇ…」
「そ、そう…」
僕は曖昧な感じに応える。
「いつも部活動帰りの時間によく聞こえていたからさぁ…
最近、全然聞こえないから気になっちゃってぇ…」
と、舞香ちゃんはお屋敷を見上げながら言ってきた。
「そ、そうなんだ…」
「うん、それにさぁ、ここのお嬢様かなぁ、すっごい美人のお姉さんとキュートな感じの可愛い妹さんが住んでいる、いた?…のよねぇ」
「えっ」
「あ、駿くん知らないの?」
「あ、う、うん…」
僕は激しくドキドキと高鳴っていた。
なぜならば、すっごい美人のお姉さんは葵さんであり…
キュートな感じの可愛い妹さんは…
正に、女装をし、女の子になっていた僕であったからだ。
「もぉ、理想的な感じのさぁ…
正にさぁ…
お金持ちの姉妹って感じのさぁ…」
ドキドキドキドキ…
心が激しく高鳴り、舞香ちゃんの言葉があまり聞こえなくなっていた。
ぼ、僕を…
女の子になっていた…
おちんちんのある女の子の僕を…
舞香ちゃんに…
見られていた…
僕と舞香ちゃんの二人で歩きながら葵さんの元お屋敷の坂に差し掛かった時であった…
突然、舞香ちゃんは…
「最近はピアノの調べの音が全然しないのよねぇ」
と、お屋敷を見上げながらそう言ってきたのである。
「えっ?」
僕はその彼女の言葉にドキンとしてしまい、歩みを止めた。
「ほら、いつも夕方にこのお屋敷からさぁ、美しいピアノの調べが聞こえていたのよね…
駿くんは気づかなかった?」
舞香ちゃんはそう話してくる。
「え、あ、う、うん…」
「前はさぁ『エリーゼのために』が多かったけどぉ…
春頃あたりからはさぁ、あの、なんだっけかなぁ?
穏やかで優しい感じの曲…」
「G線上のアリア…」
「あっ、そうそう、それよ、その優しい感じの『G線上のアリア』みたいな、穏やかで優しい調べに変わったのよねぇ…」
そう言って、僕を見つめ…
「駿くんピアノの曲に詳しいんだ?」
と、訊いてきた。
「え、あ、いや、たまたま…」
僕は慌てて誤魔化す。
「前はさぁ、なんかさぁ、逸る感じでさぁ、まるで呼んでいる様なアップテンポな『エリーゼのために』がよく聞こえていたのに、春頃からあの穏やかで緩やかな調べに変わってきたのよねぇ…」
「そ、そう…」
僕は曖昧な感じに応える。
「いつも部活動帰りの時間によく聞こえていたからさぁ…
最近、全然聞こえないから気になっちゃってぇ…」
と、舞香ちゃんはお屋敷を見上げながら言ってきた。
「そ、そうなんだ…」
「うん、それにさぁ、ここのお嬢様かなぁ、すっごい美人のお姉さんとキュートな感じの可愛い妹さんが住んでいる、いた?…のよねぇ」
「えっ」
「あ、駿くん知らないの?」
「あ、う、うん…」
僕は激しくドキドキと高鳴っていた。
なぜならば、すっごい美人のお姉さんは葵さんであり…
キュートな感じの可愛い妹さんは…
正に、女装をし、女の子になっていた僕であったからだ。
「もぉ、理想的な感じのさぁ…
正にさぁ…
お金持ちの姉妹って感じのさぁ…」
ドキドキドキドキ…
心が激しく高鳴り、舞香ちゃんの言葉があまり聞こえなくなっていた。
ぼ、僕を…
女の子になっていた…
おちんちんのある女の子の僕を…
舞香ちゃんに…
見られていた…