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  バガテル第25番イ短調  (エリーゼのために)
第1章 エリーゼのために…
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「………ん…ん…」

 舞香ちゃんのカラダの力が抜けていくのを感じ…

 僕は頭が真っ白になってしまい…

 夢中になって彼女の舌を貪ってしまったんだ。

「…は、ふ、あぁ…し、しゅ…」

 いきなりのディープなキスに…

 唇を、舌先を、貪るキスをしてしまったが為に…

 舞香ちゃんは驚いてしまったのか、震えながら喘ぎを漏らしてきた。

 だけど僕は夢中になってしまっていたから…

「ま、舞香ちゃん…」

 更にキツく抱き締めながら…

 もっと唇を…

 舌先を…

 舞香ちゃんの甘い唾液を吸っていく。

「……ん……あ…ぁぁ……」

 その僕の熱いキスに舞香ちゃんのカラダはすっかり脱力し…
 ぐったりと弛緩してしまった。

 そして夢中になってしまっている僕は、そんな舞香ちゃんをゆっくりとベッドに寝かせ…

 更に貪るようなキスをしてしまう。

「…あん、やん、し、しゅん…くん…」

 しかし、いきなりの僕のディープで激しいキスに舞香ちゃんはすっかり動揺してしまい、そんな喘ぎを漏らし…
 首を振って抗ってきたんだ。

 あっ…

 や、ヤバい…

 僕はその彼女の抗いの動きで…

 ハッと我に返った。

 そして、慌てて唇を離し、舞香ちゃんを見る…

「あ…ご、ごめん……」

「………………」

 舞香ちゃんは涙目になっていた…

「ご、ごめん、つい…夢中に…」

「ぁ…ぅ、うん……」
  
 いや違う…

 舞香ちゃんの目は涙目でなくて…

 潤んでいた。

 え?…

 興奮?、いや、感じてる?…

 そう、舞香ちゃんはいきなりの僕のディープなキスに…

 昂ぶっているみたい…

「も、もぉ、いきなりハードなんだからぁ…」

「え…」

「わたしドキドキしちゃって…」

「あ、ご、ごめん…」

「初めて?…なのよね?…」

「う、うん…」

 え、もしかして?…

 もしかして、舞香ちゃんは…

 初めてじゃないのか?…




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