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女の性癖、男の嗜好…(短編集)
第9章 瑠美子 39歳

するとまた彼の手が内腿に触れ、
最初は指だったのが手のひら全体で優しく撫でまわし始めた。

…はぁ…はぁ…

彼の息づかいが聞こえる。

彼の手は私の股間の中心に
ゆっくり近づいては際どい所まで…

『いやん…あん…気持ちいい…』

私のアソコがキュンと疼き全身がしっとり汗ばむ。

『これって…マッサージじゃないわよね』

いくら鈍感な私でも
これが肩こりを解すマッサージではないと気づきました。
でも…
『もっと触ってほしい…』

いわゆる性感マッサージなのだと気づいたけれど
彼の微妙なタッチに体を委ねてしまいます。

タオルが取られて
ゆっくりとガウンの裾が腰の辺りまで捲られてゆく。
そして直接私の素肌を撫で始めた。

たまらずに腰が悶える私の体に気づいたのか

「お客さま?…起きてるんですね?」と問いかけられる。

「…ええ」

我慢できずに答えると
彼は慌ててバッと手を離し

「す、すいません!!
失礼しました!気持ちよさそうに寝てるので
お客さまの素敵なボディラインを見ていたら、つい…!
許してください!!俺、お客さまがタイプの女性だったもので…
こんなことをしてはダメだとわかってるですけど…!」

彼は「あ~!俺、何言ってんだ!」と
彼は顔を真っ赤にしてひたすら私に詫びた。

当然、怒って彼を叱りつけなければいけなかったのですが…
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