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女の性癖、男の嗜好…(短編集)
第11章 明美 40歳
どれぐらい眠ったのでしょうか…
目がさめて腕時計に目をやると午前2時を指していた。
『ここは…?』
見慣れない部屋に一瞬戸惑いましたが
すぐさま大野くんにホテルに連れ込まれたのだと記憶が戻りました。
私はベッドで着衣のまま眠ってしまったようです。
泥酔している私は襲われなかった寂しさに苛まれた
耳に悩ましげな女性の喘ぎ声が聞こえた。
振り向くと大野くんがAVチャンネルでアダルト番組を見ながら忙しなく右手を動かしていた。
「大野くん?」
私が声をかけると
悪戯が見つかった子供のように
慌ててテレビを消して股間を押さえた。
「や、やあ…起きたかい?」
「もしかして…大野くん…独りでシテたの?」
「ヤバいとこを見られちまったなあ…」
顔を真っ赤にして、萎んでしまったアレをズボンの中に戻してしょげかえった。
「どうも、生身の女性が傍にいると思うと
ムラムラしちまってね…
とんでもないところを見られちまったなあ…」
「私…やっぱりオバサンだから魅力がないですか?」
「いいや、その逆さ
ヤリたくて仕方なかったさ
でも、お互いに納得しあって抱きたかったんだよ」
「まあ…じゃあ…今すぐ抱いて…」
私はベッドを飛び降りると彼に抱きついた。