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女の性癖、男の嗜好…(短編集)
第12章 杏子 23歳
そんなある夜…
夫のかつての教え子二人が教授昇格を聞き付けて
お祝いにやってきてくれた。
たいしたおもてなしも出来ないけれど
私は精一杯手料理を彼らに振る舞った。
「いやぁ~、それにしても先生…あ、いや、教授
とんでもなく若くて可愛い女性を奥さまに迎えましたね」
「本当ですよ、僕たちより若いんだから驚きです」
夫は訪ねてきてくれた事に上機嫌になって
普段は決して口にしない高級ブランデーを
ガンガン飲み合っていました。
私が彼らより年下のせいか
酔いが回ってくると無礼講になって彼らは私の手や腕、挙げ句の果てには太ももを撫でてくる。
『あなた…何とか注意してくださいな』
私は夫の目を見て彼らを叱って欲しいと目で訴えるのですが「少しぐらいは若いピチピチのお肌をサービスさせてあげなさい」と、叱るどころか彼らに、もっと触っていいぞとけしかける始末です。
宴会は深夜にまで及びました。
上機嫌の二人は裸踊りまで私に披露するのですから目のやり場に困ってしまいました。
時計が午前様になる頃、
三人とも酔いつぶれてしまいリビングにごろ寝し始めました。
「あなた…お客様を客室にお連れしてよ」
そのように催促してもまったく起きてくれる気配がしません。
仕方なく三人に毛布を掛けて
私は独りだけ寝室に入って休ませてもらうことにしました。