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女の性癖、男の嗜好…(短編集)
第20章 知世 35歳
「旦那さんには内緒にしてあげてもいいけどねぇ」
胸元に差し込んだ手はブラのカップの中に入り込み
私の乳首をコロコロと転がします。
「いやあ困るんですよねぇ。
うちも、こういうことされちゃうと」
目の前にはつい先程、万引きの証拠だと
缶コーヒーがポツンとテーブルに置かれている。
「ま、万引きと言っても犯罪は犯罪ですし」
「すみませんっ…すみませ…でした…っ」
時間を巻き戻せるのならと、
どれだけ願った所で彼女が犯した行為は消えない。
名前も住所も、免許証のコピーも取られて
逃げる事もできず…
もちろん振り切って逃げ出そうなんて事は考えていませんけど、それでも酷く追いつめられた気持ちで私は、ただ項垂(うなだ)れて謝罪の言葉を繰り返すしかありませんでした。
尾崎の目は、そんな私の頭の先から爪先まで…
舐めるように見つめてくる。
長い髪や憔悴した瞳、服の上からでもわかるふっくらと大きな胸にむっちりと丸い腰、白い足…上から下へ、下から上へと卑しく舐め回すように見ていた。