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女の性癖、男の嗜好…(短編集)
第21章 貴理子 27歳
「そ、そう?もっと遊ばせてくれるの?」
じゃあ、もっとくすぐってやるよ。
そう言うと彼は私をあっという間にうつ伏せにさせました。
お腹が圧迫されると痛みがぶり返すけれど
そこに意識が行くのを忘れさせるように
彼の指がスーッと背骨に沿って滑り降りる。
「背中はね、けっこう強いのよ」
現役時代は、平均台から滑り落ちて
何度も背中を強打しているだけに
私の背中は背筋が発達していて
彼がいくらくすぐっても何ともない。
「ちぇっ!つまんないなぁ」
じゃあ、こっちは?と
彼の指は腰を撫で回し、やがてショーツの縁にたどり着いた。
それ以上はダメ!と制止しようと思いましたが
彼も、もともとスケベ心はないようで
ショーツに差し掛かろうかとする寸前で
彼の手はいきなり足裏へと飛んだ。
足裏もなにもしていない女性に比べて肉厚だし
固くなっているのでくすぐったくもありません。
だって、宙返りをして全体重の何倍ものGを受け止めてきたんですもの、私の足裏は鎧を被せたようにカチカチでしたから。
つまんない!つまんない!
彼はそう言いながら、その指先はふくらはぎから太ももへと…
内股のあたりをサワサワと撫でられると、
私は堪らずに半狂乱のようになって叫んだ。
「やだあっ!!
ヤダヤダヤダヤダぁぁ!
そこは…そこ触らないでぇ…
触られると…ぁぁへぁああぁぁっ…!!」
内股を撫でていた指が弱点を見つけたとばかりに
女らしい曲線を描く鼠蹊部にまで届き、
恥ずかしさとくすぐったさで、
気が遠くなりそうでした。
性器のすぐ近くを触られると、
じぃんと熱い疼きが生まれ、思わず腰が浮いてしまう。
これならどうだ?
両手は柔らかい太ももに添えられ、
ぐにぐにと乱暴なマッサージをしている。
これまたくすぐったい刺激が押し寄せ、
私から笑顔が消えて苦悶に満ち始めていました。