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女の性癖、男の嗜好…(短編集)
第24章 早苗 33歳

「この証拠を提出せずに奥さんはシロでしたと
旦那さんに嘘の報告も出来るんですけどねえ…」

それもこれも、早苗さんの出方次第ですよと
男は私の胸を揉んできました。

やめてください!と手を振りほどくことは容易でしたが、彼の機嫌を損ねて、ありのままを夫に報告されたくないので、私は彼のやりたいようにさせました。

「さすがに頭の回転が早いですね
そうですよ、早苗さん、俺に抱かせてくれれば
この証拠の音声を闇に葬ってもいいんですよ」

やはりそうかと私は納得しました。

秘密をバラされたくなくば、ヤラせろと言うことね
うふふ…おバカさんね
そんな脅迫めいた事をしなくても抱かせてあげるのに…

「いいわ、交渉成立よ
その証拠の音声と引き換えにあなたの望むとおりにしていいわ」

そうこなくっちゃ!っと男は私を車から降ろすと
先ほどまで愛人と情事をしていたホテルに再び私を連れ込みました。

エレベーターに乗り込むと
肩を抱いていた男の手はスルスルと滑り降りて
私の尻を撫で始めました。

私は彼のやりたいようにさせてあげました。
屈服したわけではありません。あの音声データーを引き渡してもらうためには、
この男にどんな行為をされても我慢しようと思いました。


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