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女の性癖、男の嗜好…(短編集)
第26章 和美 39歳
夫以外の男の衣服を脱がす…
奥さん以外に見せることのない体を私は見ようとしている。
恥ずかしいので、なるべく彼の肌に触れないように
「おいおい、色気のない脱がせ方だな…」
いつの間にか、弓長さんの手のひらは
私の胸にあてられていた。
「…んっ…いや…」
「だって、あまりにもあなたの脱がせ方が事務的だから…
お互いに裸を見せ合おうと言うんだからムードを高めて行こうじゃないですか」
ゆっくり、ゆっくり、彼の手のひらが胸の上をすべる。
「ほら、あなたも脱いで…いや、脱がせてあげよう!」
「弓長さん…手が…脱がし方…いやらしい…」
「それは悪かった」
背後に回ってブラのホックを外すと
私の肩に手を置いてクルリと前を向かせた。
目の前に、彼の目がある。
「…何の焦らしプレイ?」
上半身だけ服を脱がせて
スカートには手を触れてこない。
「焦らし?そんなつもりはないよ。
ゆっくりと奥さんの体を眺めながらじっくりと脱がして行くのさ…」
じっと見つめられながら弓長さんは
スカートのホックに手をかけた。
スカートは重力に逆らえずにストンと足元に落ちた。
それだけで私はすでに、じゅん、と熱くなっていたのです。
パンストもショーツもじっくりと脱がされて行く。
そして素っ裸にされると
生まれたままの姿を、上から下まで見つめられた。
弓長さんは、人差し指で私の額をつつき、
目を覗きこみながら、鼻、唇、顎、首、胸の真ん中、と指でなぞった。
茂みまで。
そしてまた逆の順番で、額まで。
ゆっくりと。
「恥ずかしいです…」
たまらず彼に抱きつき、唇を求めた。