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女の性癖、男の嗜好…(短編集)
第27章 小雪 41歳
彼と別れて部屋に戻ると
急いでショーツを脱ぎました。
そこには、確かに彼と情事を楽しんだ余韻がべっちょりと染み付いていました。
『私…不倫しちゃった…』
案ずるが易しとはこの事ねと
意外と罪悪感はありませんでした。
暫く夫は単身赴任で帰ってこない…
また抱いてもらえるかしら…
私は誰にも知られてはいけない秘密の情事に
乙女のように心をときめかせていました。
そんな時です
ピンポーン…
インターホンが鳴り響きました。
『山上さんかしら?
きっと私が忘れられなくて
もう一回抱きたくなって訪問してくれたのかしら?』
イソイソとドアを開けると
立っていたのは山上さんではなく管理人さんでした。
「この度はエレベーターの故障でご迷惑をおかけしました」
「いえ…そんな迷惑だなんて…」
「そうですよね
迷惑だなんて思っていませんよね?」
「あの…何を仰りたいのかわかりませんけど…」
「奥さん、エレベーターには監視カメラってものがあるんですよ
監視カメラだけは非常電源でちゃんと起動していたんです、私は一部始終を見ていたんですよ」
まさか?!見られていた?全部?
「まあ、山上さんとの事は黙っておいてあげてもいいけどね…
口止め料をいただかないとね」
そう言って管理人さんは
私を部屋の奥へ連れ込んで抱きしめてきました。