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女の性癖、男の嗜好…(短編集)
第33章 槙子 50歳

夫の体を貶したものの
私だってそれなりに体型が崩れてしまっています。

垂れたおっぱい…
授乳で吸われてしまって肥大した乳首…
おまけに陰毛には白いものが混じり始めています。

先に湯船に浸かっている夫とは反対側に
タオルで体を隠して温泉に浸かりました。

「一緒にお風呂に入るのなんて、
何年ぶりかしら?」

「せっかくの混浴なんだ
どうだ?体を洗ってやるぞ」

『やっぱり変わっていない…
いつも命令口調なんだから…』

子供じゃないんだから大丈夫ですと
夫の命令を断りました。

透明なぬるぬるのお湯が気持ちよかった。
でも、けっこう熱めの温泉なのでのぼせそうになる。

それを告げると
「それはいけないね
少しクールダウンするといい」
そう言って私を湯船の縁に座らせて、
離れた正面から私の体を繁々と見つめてきた。

「やだ…あんまり見ないでよ」

さっさと温泉から逃げ出せばいいのに
私は夫の視線を感じながら頬を染めていました。

「なあ…槙子…」

夫は温泉の中を這うように私に近づいてくる。

離婚を決意している私にとって
それは夫ではなく
一人の男として意識してしまいました。

私の膝元に夫の顔がある…

私が拒まないのをいいことに
夫は脚をMの形に広げさせ、
濡れた茂みの中を指先で探って、
クリトリスを摘んで強弱をつけ、弄り始めた。

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