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女の性癖、男の嗜好…(短編集)
第4章 千夏 22歳
そういえば、温泉のホームページにそんなことが書かれていたっけ…
うっかりしていたわ
温泉から飛び出て逃げ出したかったけれど
そうすると彼に裸を見られてしまう。
どうしよう…
のぼせそうにクラクラしてくるのを尻目に
彼は温泉から立ち上がって
手頃な岩に腰かけた。
礼儀をわきまえている方なのだろうか
ちゃんと股間にはタオルが置かれてイチモツを隠していた。
「混浴と言っても女性はこの時間を敬遠するようで、あなたのように堂々と入浴される方は初めてですよ」
「はあ…そうなんですね」
無視するのも失礼なので
私はチラチラと彼を見やりながら
言葉の相づちを打ちました。
そんな風にチラチラ見てることに
その方は
「男の裸に興味がある?」
なんてことを聞いてくるんです。
「い、いえ!決してそんなわけでは…」
「じゃあ、しっかりと僕の顔を見てお話しましょうよ。そんな風にチラチラ見られると僕の方が恥ずかしいよ」
言葉の魔法とでも言うのでしょうか
そのように言われると
妙に納得してしまって、私はしっかりと彼と向き合ってしまう。