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最愛の人
第35章 新生活
1年前…

半年の調教からお屋敷に戻ると、私の部屋を本館に用意したと言われました。
その部屋は地下室へ繋がる階段が隣にある部屋でした。
部屋の半分にはトイレ、お風呂、洗面台が付いていて大きなベッドが置いてあります。


ただ……反対側には…
天井から鎖、床からも鎖、様々な道具が置かれた棚。
分娩台や馬型の置物などが置かれていました。


「愛莉、半年間お疲れ様。
今日からこの部屋が愛莉の部屋だ。
調教もこの部屋でするから、別館の部屋の物はここに移したよ。

はっきり言っておくよ。
たまに俺の部屋に呼ぶことはあると思うが、基本は愛莉はこの部屋で過ごし、寝るんだ。
俺がこの部屋で寝ることはない。

主人と奴隷は恋人とは違う。
普通、主人と奴隷は同じ部屋では寝ない。
愛莉が立派な奴隷になった証拠だよ。
あと、暫くは服の着用は認めない。
来客は佐伯の方の別館で応対するから、愛莉が心配する必要はない」

「はい…ご主人様」

「あと、毎朝6時半に俺を起こしに来なさい。
もちろん食事も頼む。
食材はあるものを使っていい。
明日以降必要なものはメモしておきなさい」


半年振りのご主人様との会話は、嬉しくもあり寂しさと孤独を思わせるものでした。
これがまだ序章で、もっと絶望することになるとは思ってもいませんでした。
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