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最愛の人
第35章 新生活
一足先にキッチンに戻ると、二人分のお料理をお皿に盛り付けました。
急に人数が変わるときの対策として、多めに作ることを教えてくださったのも藤田様です。
余ったお料理の事もきちんと考えてあります。

それをリビングのテーブルに並べ終わると、扉が開きました。
ご主人様ともうお一人が入ってこられました。

「愛莉、お待たせ。
朝食は和食か、土井は向こうに。
愛莉は俺の足元にAポーズで待機しなさい。


それで土井、続きだが…」
『だいたいは理解できてる。
No.1は俺がメインで、フォローはそこの奴が入るんだろう?』

「そう、それで頼む。

土井、こいつが愛莉だ。
まだ説明が済んでないから、余計なことは喋るなよ」

『わかったよ。
愛莉、俺は土井だ』

「土井様、初めてお目にかかります。
愛莉と申します。
宜しくお願い致します」

ご主人様と土井様のお食事が終わるのをAポーズのまま待ちました。
Aポーズとは、待機する際のポーズです。
待機するポーズは何種類かあります。
Aポーズは、和式トイレで座る姿で手を頭の後ろに固定します。

つまり、初対面の土井様に全てをさらけ出して見られたのでした。
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