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最愛の人
第38章 目に見えない傷
あの日、まだ薄明かるかった時間に見た光景は…
親子三人という言葉がぴったりだったような気がします。

そのあとどうやって戻ってきたのか、ふっと気付くとベッドの上にいました。


そしてその日から、毎晩ご主人様は私の元へやって来ては抱いていきます。
最初は終わるまで意識があったのに、どんどん激しくなっていき…
最近は目が覚めると、ご主人様はいなくなっています。

そして、なぜか怒りと焦りのような様子も伺われ…この部屋で生活するのも一週間、二週間…
おそらく今日で丁度1ヶ月だと思います……


私は…この部屋で、一日中ボーとしているしかなく。
最初の時は寝ることもできませんでした。
きっとご主人様は、それに気付いて激しく抱いているんだろうと思います。


ご主人様の部屋には窓がありカーテンの隙間から外を見ていたとき、男の子が石を崩して遊んでいるところを見てしまってからは外を見るのも止めました。

(私の居場所はどこなのかな。
苦しい、くるしいよ…)
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