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第39章 悲劇

『海斗、加藤が確実に絡んでいるのだな？』

「はい。
警察署前の防犯カメラを徹底的に調べ、細工された所を復元しました。

加藤郷署長の息子、陵が制服姿で車に引きずり込む所が写っていました。
また、このサイトの管理者は息子の陵。
この監禁場所を提供しているのは、父親の郷でしょう」

『だそうだ。
久瀬、おまえどう責任を取る！』

『申し訳ありません！』

『警視総監が、部下の行動を把握出来ていないとは…
ずいぶん落ちたものだ。

ここにいる一人はワシの娘と同じだ！
大切な存在なんだ、必ず落とし前は着けろ！』


堂上様は元警視総監だ。
そして今の警視総監は久瀬。

この二人と明日、この場所に乗り込むことになった。


『小関です。
美鈴という女、買い取りましょう。
あと、もう一人も調達したいんですが、他の子も見せてもらえますか？
明後日に伺いたいです』

『良いっすよ！
⚪⚪⚪まで来てください。

ところで値段は、安くないですけど大丈夫っすか？』

『希望は？』

『美鈴は一億、他は一千万。
美鈴は正直もうちょい高くしたいんですが、小関さんだし、傷が付いてしまっているので値引きしますよ。
いかがです？』

『ずいぶん良い女なんですね？
期待しています』


これで準備は整った。
明日、ここに乗り込んで愛莉をこの手で取り戻す。