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最愛の人
第42章 パパとママ
またやってしまった…
どうしていつも実ばっかりになっちゃうんだろう!

でも、それは直そうと思っても直るものではないと気付いています。
ご主人様には言えませんが……
実に嫉妬しているご主人様を可愛いと思っていること、これも言えません!


それに、ご主人様だって私より実の時ありますよ?
ほら!今だって。


「みのるー!
気持ちいいかぁ?」

お風呂に入れてもらっている実。
私の手は小さいからと、ご主人様が私から奪い取ったお世話の一つです。

お風呂が気持ちいいのかニコニコしている実を見て、デレデレ顔のご主人様。
そんな顔私にしたことないのに!

「そんなにニコニコして、実はお風呂が好きなんだな」

「みのるは、パパが入れてくれるから好きなんだよねぇ?」

そんな事を話しかけたら、ますますデレデレ顔になるご主人様。

いつもは、真面目で笑顔になることもなく、眉間にシワがよりそうな顔をして仕事をしているご主人様。
奴隷の前では冷酷な、顔を緩めることもない。

そんな人が私の前では優しい顔も泣きそうな顔も、笑ってもくれる。
実にはデレデレ顔をしてくれる。


ご主人様、今凄く幸せです。
この笑顔を私も守っていきたい。
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