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最愛の人
第43章 繋がり
「仁科様、元子さんが私のおばあちゃんなんですよね?」
『そうだよ』
「……少し気持ちを落ち着かせる時間をください」
私は、今はこの場にいることが出来ないと思いました。
おばあちゃんが、どんな思いでその時間を過ごし…
お腹の子を失ったのか…
部屋を出ようとしたのを止めたのは、お父さんでした。
『美鈴。
母は、一度も父を悪く言わなかった。
そんな母を、俺は許せなかった。
この話を聞いて、母には父の気持ちが伝わっていたのかもしれないと思ったよ。
たまに、父を思い出しては笑っていたから…
それが俺には許せなかったんだ』
「おとう、さん。
私は、おばあちゃんの気持ちがわからない。
けど…わかってしまうこともあるんです…
それが、少しこわい…」
部屋を出た私は…
そこに座り込み泣くしかなかった。
おじいちゃんとおばあちゃんからの思いを感じて。
自分の子供に危険を与えてしまった…
おばあちゃんの気持ちを考えたら…
「愛莉…」
「ご主人さまぁ!」
ご主人様は私の感じていることを理解していてくれるはず。
「私達で、祖父と祖母の思いを叶えていってくれますか?」
「もちろんだ」
祖父と祖母の思いは、無駄にしない。
亡くなった命の為にも。
『そうだよ』
「……少し気持ちを落ち着かせる時間をください」
私は、今はこの場にいることが出来ないと思いました。
おばあちゃんが、どんな思いでその時間を過ごし…
お腹の子を失ったのか…
部屋を出ようとしたのを止めたのは、お父さんでした。
『美鈴。
母は、一度も父を悪く言わなかった。
そんな母を、俺は許せなかった。
この話を聞いて、母には父の気持ちが伝わっていたのかもしれないと思ったよ。
たまに、父を思い出しては笑っていたから…
それが俺には許せなかったんだ』
「おとう、さん。
私は、おばあちゃんの気持ちがわからない。
けど…わかってしまうこともあるんです…
それが、少しこわい…」
部屋を出た私は…
そこに座り込み泣くしかなかった。
おじいちゃんとおばあちゃんからの思いを感じて。
自分の子供に危険を与えてしまった…
おばあちゃんの気持ちを考えたら…
「愛莉…」
「ご主人さまぁ!」
ご主人様は私の感じていることを理解していてくれるはず。
「私達で、祖父と祖母の思いを叶えていってくれますか?」
「もちろんだ」
祖父と祖母の思いは、無駄にしない。
亡くなった命の為にも。