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最愛の人
第43章 繋がり
少し泣いてすっきりした私は、ご主人様に支えてもらいながら部屋に戻りました。
部屋に戻ると仁科様が口を開きました。
『鐘美。
お前にも母さんにも辛い思いをさせてしまった。
本当に申し訳なかった』
『……
今更だって気持ちもある。
だが、俺もだったんだ…
朱莉を調教していた。
親父よりも最低かもしれない。
朱莉は…美鈴のお母さんは、養父母の元で育っていた。
小さい頃は暴力、ある程度大きくなると性的暴行を受けていた。
就職後は金は没収され、売春を強要されていた。
俺と出会ったのは、俺の連れが買ったのがきっかけだった。
そいつはかなりの鬼畜で俺が乗り込んだ時には、美鈴は息をしているのがやっとの状態で…
病院に連れていく訳にもいかず、看病しているうちに…
朱莉を好きになってしまった。
そして…朱莉を…俺のパートナーにした』
「お、お母さんも…」
『ああ、俺が出会った時には調教済みだった。
養父母の仕業だ。
その体を見て連れも遠慮なく攻めたらしい』
「お母さん……」
『俺は組織にいた時にしていたような攻めをした。
今考えると、酷いことばかりしていたよ。
親父を責めることはできない』