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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第7章 『静と言う名の女とオムライス』
「はぁ~いって、素直にそれで
返事できませんよ。仁さん。
その発言、言ってるのが仁さんで、
ここが夫婦円満本舗だから、
そのまま流せますけど、普通の
一般企業だと、立派なセクハラですよ」
『セクハラは立派に犯罪行為。
立派も立派じゃないもないって』
「仁さんは…やっぱり
真奈美の扱いが適当なんですよ…」
そう言いながらも真奈美の言葉には
棘らしい棘がもう、抜け落ちてるから。
さっきのあれで、真奈美ちゃんも
満足してくれたんだったら良いんだけどね。
スーパーの有料のレジ袋に入った材料を、
持ったまま本舗の中を移動する。
事務所の端に、仕切りらしい仕切りも無く
置かれているシステムキッチンを
パーテンションで区切ってるだけの
キッチンと言うよりはキッチンコーナーの様な、
そんなキッチンで、オムライスを作り始めた。
『で、どうなの?真奈美ちゃん…。
僕が…買い物に出てる間…、
お願いした作業の方は進んだの?』
「あっ、当たり前ですっ!真奈美に掛かれば
これぐらい、朝飯前ッ…いえっ、夕食前ですッ。
の、残りの分は、じっ、仁さん…が、
オムライスを作ってる間に終わらせますッ」
『うんうん、お願いね?
仁さんは、真奈美ちゃんの為に
美味しいオムライス作るお仕事するから』