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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第10章 『次の日の朝』
「LINE、仁さんッ…からっ」
急いでLINEを確認すると、
助っ人を用意してると言われて。
コンコンと車の窓ガラスを
ノックする音が聞こえて真奈美が
車のウインドウを開くと…、
そこに一人の初老の男性が立っていて。
その顔には…真奈美も見覚えがある顔で。
『よぉ、真奈美ちゃん…、
久しぶりだな…大きくなって、元気かい?』
「内村さんッ、仁さんに…
言われて来てくれたんですか?」
そう…この初老の男性こそが…、
仁が…中学生時代に
旧校舎で行われていた
溝口達の強姦現場を通報していた警察官で。
それなりの位置までその後出世したが、
2年前に現役を引退して
今は隠居生活をしてる内村だった。
「車、の、乗って下さい、内村さん。
仁さんが居ないから
不安だったんですぅううッ。
遅くなるって言ってた…から…ッ、
ぐすっ…。でも、内村さんが
居てくれたら…心強いですからぁ~」
真奈美が車のドアを開いて、内村に
中に乗る様に促して、内村が乗り込んで来る。
「まぁ、そう言わないでやってくれ…よ…。
真奈美ちゃん。仁の事は…
仁のおやっさん…諸共、俺は知ってるが。
適当でいい加減な、感じだが…筋を通す男だよ。
アイツも…おやっさんに似てるよ、
本人はあのおやっさんに似てるとは
言われたかねぇだろうがな。
っと…これは…真奈美ちゃんが…やったのかい?」