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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第13章 『夫婦円満本舗の慰安旅行』
「狡くて、酷いんなら……、
真奈美の事なんて、
放っておいて…下さいよ…ッ…」
『だから、言ったでしょ?真奈美ちゃん。
僕は狡くて、酷い男だって』
「だって…、じゃあ…、何で…」
『中途半端に優しくするなって…、事?
もっと……優しくされたいなら
しなくもないし、酷くされたいなら
酷くしなくもないけどね。
だから…言ったでしょ?
僕は、狡くて酷いって。
大人なんて、そんな物だよ…?』
自分を突き動かす感情が、
いつも1つとは限らない。
好きとか嫌いとかってだけじゃ…、
身動き取れないし。
その感情が曖昧なままに、
セックスだってできる。
その感情を…はぐらかして…曖昧なままに…、
し続けても…良いのやら?
「仁さんッ…、狡い…ですよ…ッ」
『うん、そうかもね?僕は狡い男だから…』
言わせない…様にしむけてるのを、
真奈美の方も気付いて居て。
そうこっちに言って来るが、
僕は言わせるつもりは無い。
僕の曖昧な感情は…曖昧なままだから。
『だから、僕みたいな狡くて酷い男は…、
悪い事は言わないから止めておきなさい』
「仁さん…、それも…狡いんですよぉ…!」
『はいはい、何とでも言って、
ほら、着いたよ。真奈美ちゃん』