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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第16章 『元カノからの依頼』
そう話をしながらも…、小町は
その目から涙を流して零していたから。
はぁ…と仁が小さくため息をつくと。
ギュッと…小町の身体を包み込む様にして
抱き締めて、落ち着かせる様に背中をさする。
「彼の事が…、好きだって感情も…
忘れた…し、思い出せた…んだ
…だから…ッ」
『はいはい、上手く行ったって事ね?
小町は…自信持ったら良いよ?
普段は男勝りな感じで、気が強そうな
振舞いしてるのに、恋愛になると…
ホント…、小町は昔から奥手だよね?』
「…――ッ!!じ、仁ッ…お前ッ
わっ、私を…からかってる…のか…ッ」
『泣き止んだ?もう、大丈夫そう?』
「……ぅ…う゛ッ…、仁…、
相変わらず…お前は…
変な所で興味無さそうに
しといて、優しすぎるぞ?」
『何?小町…それって…、
うっかり僕に…
惚れ直しちゃいそうに…
なっちゃったとか?』
そう仁が小町に対して、嫌味っぽい
口調で言うと、ニタァとそれ以上に
嫌味ぽさ全開の顔をして笑顔を作る。
「だから…お前の狡い所は…、
そうやって…人に優しくして置いて。
何でもない…感じにする所だ…ぞ?仁」
ムッ…と小町の言葉に、
仁が機嫌が悪そうにして顔を顰めると。
『あっそぅ、相変わらず。
小町は…要らない事までズバズバと
後先考えずに言い過ぎなんだってば…。
いいの…?キス…しちゃう…よ?』